債務不履行

債務不履行は、債務者が債務の本旨及び信義誠実の原則に従った履行をしないことをいいます。債務の本旨に従うということは、償務の性質、当事者の意思表示、契約の解択、取引の慣行、法律の現定などに通応すろことで、履行遅延によって債務者の責任が発生するためには、原則として、債務不履行が債務者の責めに帰すべぎ事由にもとづくことが必要で、債務者の故意過失のみでなく履行補助者の故意過失その他、信義誠実の原用の点からも、これを同視するのが当然です。この場合における立証責任は、以下に述べるように債務者側にあり、その責めに帰すべからざる事由にもとづく立証のないかぎり、責任を貞うものと解釈するのが判例、通説で、債権者は、債務不旗行の場合には、債務の現実的履行の強制を求めることができると同時に、債務者に対して損害賠償を請求しまた契約の解除をすることもできます。

スポンサーリンク

売買における売主の負う義務は、目的不動産を買主に完全に譲り渡すことがその内容になります。その義務内容である引渡しの遅滞、履行遅滞とは、債務者である売主が、履行期において履行が可能であるにもかかわらず履行しないで履行期を徒過することをいいます。履行遅延が成立するためには、次の要件が必要ということになります。
履行期において履行が可能であるということ債務者が履行期を徒過したのちに、その履行が不能ということになれば、これは履行不能の間題ということになります。履行期を徒過したということ債務の履行期が到来しただけでは、必ずしも常に展行の遅滞ということが生ずることにはなりません。履行期が異なることによる区別があるからです。確定期限のある債務については、期限の徒過が当然に遅滞ということになります、しかし、取立債務のように、債務の展行についてまず債権者の協力を必要とする場合には、債権者がまず必要な協力行為をして履行を催告しないかぎり、確定期限を徒過しても遅滞とはなりません。不確定期限ある債務については、債務者が期限の到来を知ったときから遅滞ということになります。期限の定めのない債務については、債権者が催告をしたときから遅滞ということになる催告とは、債権者が債務者に対して、その債務の履行を欲している意思の通知であるために、その債権の同一性が示されれば、なんらかの方法でその意思が債務者に到達すればよいのであって、催告の方法は問いません。債務者の責めに帰すべき事由にもとづいていること、とは何を意味しているかが間題になりますが、民法四一九条二項は、金銭債務不履行の損害賠償について、債務者は不可抗力をもって対杭することができない旨を規定していますが、そのことの反対解釈からすれば、金銭債務以外の一般債務については不可抗力による抗弁を許していると解釈することができます。すると民法四一五条との均衛からいって、民法四一五条のいう「債務者ノ責二帰スベキ事由」とは、不可抗力以外の原因を意味するものと解釈することができます。この不可抗力以外の原因というのは、債務者の故意過失や債務者が遅滞した後における給付の不能も当然に含まれることになります。債務者の責めに帰すべき事由にもとづいているものかどうかについての立証責任は、儀務者にあることになります。債務者の引渡しという行為の遅滞が債務者の責めに帰すべき事由にもとづいていることを、債権者の側で立証する必要はないからです。したがって、債務者が損害賠償の責任を免れようとするならば、不可抗力によることの立証をしなければなりません。このことは、不法行為の場合に反し、債務不履行においては、債務者が、契約その他給付を実現すべき拘束を受けているという特珠な関係の当事者として具体的注意義務を負っているからです。債務者が同時履行の抗弁権を持っている場合におけるように、引渡しが遅延しても、法律の上からいって、それを正当ならしめるような事由があるときには、履行遅滞の責任は生じないことになります。

不動産

不動産売買による所有権移転/ 所有権移転登記の手続/ 所有権移転に必要な書類/ 買主自ら保存登記/ 売主に対して私有権移転登記/ 競合する保存登記/ 中間省略登記の意義/ 登記の効力/ 第三者に対抗/ 代金の支払い/ 一時払い/ 不動産の割賦販売/ 代金支払場所/ 代金支払時期/ 同時履行/ 同時履行の抗弁権/ 契約履行の費用/ 債務不履行/ 債務不履行の相手方の救済/ 業務不履行/ 引渡請求/ 債務不履行/ 履行遅滞の効果/ 登記の意味/ 対抗要件としての登記/ 登記と売主の重要性/ 第三者に対抗/ 未完成物件/ 履行遅滞による損害賠償/ 責めに帰すべき事由/ 売主の代金受領拒絶/ 受領遅滞の効果/ 売主の履行遅滞効果/ 不動産売買の先取特権/ 買主の代金未払い/ 買主の登記拒否/ 不完全履行責任と担保責任/ 瑕疵担保責任と契約責任/ 契約面積と実測面積の相違/ 土地の一部が他人の場合/ 土地所有者が他人の関係/ 購入不動産に他人の抵当権/ 業者の説明広告との相違/ 行政法規の利用制限/ 第三者が占有している土地購入/ 契約の解消/ 契約の無効/ 契約の解除/ 契約解除の方法/ 契約解除と相手方との関係/ 契約解除による第三者との関係/ 付随条項違反による契約解除/ 合意解除と第三者/ 手付金放棄と契約解除/ 事情変更による契約解除/