契約の解消

契約が一旦なされて消滅し、あるいは契約が所期の目的を達成しない場合を総括して一般に契約の解消といいます。この契約の解消は次のような場合に生じます。第一に無能力者、詐欺または強追等によって結ばれた契約の取消、第二に公序良俗または強行法規違反、錯誤、通謀虚偽表示等によって結ばれた契約の無効、第三に債務不履行、事情変更、売主の担保責任、約定等による契約の解除、第四に時効、失効による契約の解消等です。取消は一旦は成立した契約が、その後取消権者から、取消の意思表示がなされれば、さかのぼって初めから効力を生じなかった、とするものです。未成年者、精神異常者(禁治産者)、心神耗弱者、浪費者(準禁治産者)などの行為無能力者が、単独で契約をした場合は、取り消すことができます。詐欺または強迫による契約は、取消すことができます。取り消せるのは、被害者のほうですが、被害の相手方以外の第三者が、詐欺または強追をしたとき、詐欺の場合には、相手方が知っていた時だけ第三者のした詐欺を理由に、契約を取り消すことができます。詐欺の場合には、本人にもある程度落度があり、善意の第三者に対しては、取消の効果を認めえない詐欺との関連で、現実によく間題になるのは、誇大広告です。ここで注意を要するのは、行政的取締法規に違反する場合、民法五七○条の売主の担保責任を生じるのは直ちに民決の詐欺の規定に該当するとはいえないことです。民法でこの他に契約の取消を認めている場合があります。第一に債務者が債権者を害することを知りながらした第三者との契約を、債権者は取り消すことができます。第二に書面によらない贈与や、ロ頭でなされた増与の未履行部分は、取り消すことができます。第三に婚姻屈をした夫婦間の契約は、夫婦のいずれからでもこれを取消すことができます。以上のような取消は、一定の事情が生じれば、取消すことができなくなります。例えば取消権者が、迫認の意思表示をしたり、法定追認とみなされるような契約を履行したり、相手方に履行を請求した場合には、契約ははじめから有効だったことに確定します。さらに取消権自体が、時効により消滅した場合には、契約はもはや取り消すことができなくなります。

スポンサーリンク

不動産

不動産売買による所有権移転/ 所有権移転登記の手続/ 所有権移転に必要な書類/ 買主自ら保存登記/ 売主に対して私有権移転登記/ 競合する保存登記/ 中間省略登記の意義/ 登記の効力/ 第三者に対抗/ 代金の支払い/ 一時払い/ 不動産の割賦販売/ 代金支払場所/ 代金支払時期/ 同時履行/ 同時履行の抗弁権/ 契約履行の費用/ 債務不履行/ 債務不履行の相手方の救済/ 業務不履行/ 引渡請求/ 債務不履行/ 履行遅滞の効果/ 登記の意味/ 対抗要件としての登記/ 登記と売主の重要性/ 第三者に対抗/ 未完成物件/ 履行遅滞による損害賠償/ 責めに帰すべき事由/ 売主の代金受領拒絶/ 受領遅滞の効果/ 売主の履行遅滞効果/ 不動産売買の先取特権/ 買主の代金未払い/ 買主の登記拒否/ 不完全履行責任と担保責任/ 瑕疵担保責任と契約責任/ 契約面積と実測面積の相違/ 土地の一部が他人の場合/ 土地所有者が他人の関係/ 購入不動産に他人の抵当権/ 業者の説明広告との相違/ 行政法規の利用制限/ 第三者が占有している土地購入/ 契約の解消/ 契約の無効/ 契約の解除/ 契約解除の方法/ 契約解除と相手方との関係/ 契約解除による第三者との関係/ 付随条項違反による契約解除/ 合意解除と第三者/ 手付金放棄と契約解除/ 事情変更による契約解除/