契約の無効

契約の無効は、契約の効力を初めから生じないものとします。無効の場合には、法律上の利害関係のある者なら、誰でも主張できます。
公序良俗違反は、必ずしも法律によって禁止されていなくても社会の一般的秩序あるいは道徳観念に反する場合です。例えば他人の無思慮、窮追に乗じて不当の利益を博するなど、広く道徳に反する契約は、公序良俗違反として無効です。強行法規違反の中には、公序良俗違反としての要素を含むものと、これを含まない、ただ国の政策上の単純な強行法規違反とがあります。単純な強行法説のうち、民法上の契約まで無効とするものを効力法規といいます。例えば国土利用計画法は、無許可取引について、その私法上の効力をも否定します。債権契約自体が無効であり、仮登記も許されないのです。
錯誤とは契約をした者が、ある土地を買うつもりで、他の土地を買った等の契約の内容の要素について、思い違いをして契約をした場合であり、このような契約は無効となります。ただし、その思い違いが、表意者の重過失によるときは、表意者みずから無効を主張しえません。錯誤は表意者保護の制度であるために表意者みずから無効を主張しえない場合には、相手方はもちろん、第三者も無効を主張しえません。
心禅留保とは、契約の当事者の一方が、契約する意思がないのに、それを隠して契約をした場合です。相手方がそのことを知っていたことが証明されれば、契約は無効となります。
虚偽表示とは債権者の差押えを免れるために、不動産を友人名義に移す等、当事者双方が契約の意思を持たず、ただ契約の外形を作り出した場合です。このような契約は無効となります。ただ、善意の第三者を犠牲にすることはできないので、善意の第三者に対する関係においては、有効な契約として扱われます。

スポンサーリンク

不動産

不動産売買による所有権移転/ 所有権移転登記の手続/ 所有権移転に必要な書類/ 買主自ら保存登記/ 売主に対して私有権移転登記/ 競合する保存登記/ 中間省略登記の意義/ 登記の効力/ 第三者に対抗/ 代金の支払い/ 一時払い/ 不動産の割賦販売/ 代金支払場所/ 代金支払時期/ 同時履行/ 同時履行の抗弁権/ 契約履行の費用/ 債務不履行/ 債務不履行の相手方の救済/ 業務不履行/ 引渡請求/ 債務不履行/ 履行遅滞の効果/ 登記の意味/ 対抗要件としての登記/ 登記と売主の重要性/ 第三者に対抗/ 未完成物件/ 履行遅滞による損害賠償/ 責めに帰すべき事由/ 売主の代金受領拒絶/ 受領遅滞の効果/ 売主の履行遅滞効果/ 不動産売買の先取特権/ 買主の代金未払い/ 買主の登記拒否/ 不完全履行責任と担保責任/ 瑕疵担保責任と契約責任/ 契約面積と実測面積の相違/ 土地の一部が他人の場合/ 土地所有者が他人の関係/ 購入不動産に他人の抵当権/ 業者の説明広告との相違/ 行政法規の利用制限/ 第三者が占有している土地購入/ 契約の解消/ 契約の無効/ 契約の解除/ 契約解除の方法/ 契約解除と相手方との関係/ 契約解除による第三者との関係/ 付随条項違反による契約解除/ 合意解除と第三者/ 手付金放棄と契約解除/ 事情変更による契約解除/