住宅ローンの非提携ローン

非提携ローンとは、不動産の購入先を特定しないで、土地付住宅、住宅用の土地または建物、マンション等の購入資金、住宅の新、増、改築資金を、個人の信用力と物件の担保力とによって、貸付けるものであって金融機関の通常の融資業務の一環になります。取扱金融機関は、公的金融機関である住宅金融公庫、民間金融機関である長期信用銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、相互銀行、信用金庫、住宅金融専門会社、農業協同組合、労働金庫、生命保険会社などです。この方式はローンをうける案件として、一定期間預金などをするか否かにより、積立型と即時融資型とのふたつのタイプに分けられます。
債立型というのは、あらかじめ積立目標額を定め一定期間、原則として毎月一定の金額を積み立て、積立額が目標額に達すると、積立目標額の二倍から五倍以内までローンがうけられるものです。積立型の住宅ローンは、おもに民間の銀行等で扱っていますが、都市銀行、地方銀行などで積み立てる場合は、預金により、長期信用銀行で積み立てる場合は、その銀行が発行する割引債券により、また信託銀行で積み立てる場合は、金銭信託により、積み立てることになります。

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積立型の変型として据置型というものもあります。このタイプのものは、最初にまとまった金額を預金し、一定期間そのまま据え置いた者に対して、据置期間満了後預金額の二倍から五倍以内のローンがうけられるものです。
積立型、据置型いずれの場合でも、ローンをうけられるまでに比較的長期間を要するため、有利な物件を早急に購入したい場合には、やや不便です。しかし、このタイプのローンは、各金融機関において制度的に定められた金融手段であるため、一定の案件さえ整えば金融情勢のいかんにかかわらず優先的にローンをうけられるという利点があります。また積立型の場合は、租税特別措置法にもとづく住宅貯蓄契約を締結することにより、住宅貯蓄控除の恩典を受けることもできます。住宅貯蓄控除というのは、一定期間にわたり、その期間中の各年ごとに実際に積み立てた金額の一定割合が、対応する期間中の所得税額から控除される制度です。
即時融資型というのは、積立型のように預金等の積み立てがなくても、いずれかの金融機関にローンの申込みをして、当人の信用力、物的担保方、その他の案件が適格と認められればローンをうけられるものです。このタイプの住宅ローンは、有利な物件をすぐ購入したい場合に便利ですが、ローンをうけられるか否かは、その時々の金融情勢や、取り扱う金融機関の住宅ローンに対する取り組みかた等に大きく依存しがちであるというデメリットもあります。取扱金融機関としては、住宅金融公庫をはじめ民間の各銀行、相互銀行、信用金庫等々ほとんどの金融機関が含まれます。住宅金融専門会社もこのタイプのローンを扱うものです。
住宅ローンは金銭消費貸借であり、当事者間の合意と金銭の授受があれば成立します。しかし実際上は、後日の紛争を防止するための証拠として、契約上の重要事項、例えばローンの金額、金利、返済方法、担保、連帯保註人などを明記した、金員借用証書あるいは金銭消費貸借契約証書を作成しています。したがって証書を作成する前に、まず、ローン希望者は希望する借入条件を記した借入申込書を、貸主となる金融機関等へ提出し、一方金融機関等も申込者の信用力、物件の担保力等に照らして、貸付条件が妥当か否か審査し、細かな条件についてまでも、両者が合意に達しておく必要があります。そして契約証書には、貸主側の債権を保全するため、借主側からみて注意すべき約款が記載されています。主なものとしては、次のようなものがあります。
住所、氏名の変更等一定の事由が生じた場合、貸主に通知する義務、購入不動産の処分等一定の行為を行なう場合、貸主の承諾をうける義務、債務不履行や契約違反等一定の事由が生じた場合、借主は期限の利益を失うという約款、そのほか遅延損害金、違約損害金、強制執行認諾義務などです。
担保については、物的担保として購入不動産、人的担保として連帯保証人を要求されるのが普通です。まず物的担保ですが、原則として購入不動産に第一順位の低当権を設定することを要求されます。低当権の設定は金員借用証書または金銭消費賃借契約証書とは別に、担保差入証を差し入れます。あるいは低当権設定契約証書を締結することによってなされる。購入不動産とは別に、担保となりうる不動産または有値証券がある場合は、それらを担保に徴する例もあります。金融機関によっては抵当権設定のほかに停止条件付代物弁済契約あるいは代物弁済の予約を要求するところもありますが、これは例外に属します。担保不動産が家屋の場合には、当該家屋について貸主が必要と認める保険金額以上の火災保険を付保し、保険金請求権の上に質権設定することを要求されます。
人的担保は連帯保証人として、法定相続人一名、借主と同程度以上の資産、信用力を有する第三者一名の合計二名、あるいはいずれか一名を要求されます。近年では連帯保証人を要求しないかわりに、住宅ローン保証保険に加入させるところが増えています。住宅金融専門会社を利用する場合は、保証人、保証保険とも不要です。住宅口ーン保証保険とは、ローンをうけるときに、融資金額と返済期間に応じて定められた保険金を払い込むことによって、借主が返済不能になった場合、保険金が支払われ、ローンの返済金に充当される仕組みの保険です。以上のほか、借主本人に、団体信用生命保険への加入を義務づけているところもあり、近年ではそういう例が多くなってきています。この傾向は即時融資型の住宅ローンの場合とくに顕著です。保険金は利息に含めて支払うことになります。
貸付の条件は、住宅ローンの種類により、また取り扱う金融機関により異なりますが、全般的に抑時融資型のほうが積立型よりもやや厳しくなっています。特に住宅金融公庫の場合には、比較的銀行のローンをうけにくい人に、低金利で非常に長期の資金を賃付ける関係上、融資資格については細かく規定しており、住宅の規模構造までも規制しています。

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